師走に置いてかれる

小説だったり映画だったり主に作品の感想が多めだと思います

【感想】焦らしプレイみたいな『クズの本懐』

 Amazonプライムにあったので見ました。それの感想。ネタバレあしからず。

 

 作品説明欄にも過激ですとか明記されてたし、そもそも噂としてすげぇエロいと聞いていたのでそのつもりで身構えていたが、ドエロいです。当たり前だけど、そこまで直接的な描写じゃないからこそ出るエロスが満々。モノローグが多いから官能小説っぽい。それもそれで増幅させる要因だと思う。エロいっす。

 

花火という主人公がかわいい。というかキャラデザがかなり好みなのでみんなかわいいのだけど、花火は突出してる。そもそも花火の一人称で物語が進んでいくため、キャラに対する理解度と相まって愛おしく感じる。声優さんの演技も非常に良いと思う。特に告白泣きシーン。今まで見てきた中で一番グッときた。あと地味におっぱいが大きい。

 

 そんな花火が好意を寄せてる先生だが、なんか腹に一物ありそうだと思ったら、単純に真っ直ぐすぎるくらいただただ良い奴で良かったとも思うし、少し物足りないとも思った。だけどこういうキャラはあまり見たことが無いので新鮮で清々しい気持ちになった。

 

 茜さんというなんともむちゃくちゃなキャラが、物語の中核を担ってると思うけど、そんな彼女も変わる。変わるんだけど、思ったよりあっさりしていた気がして少し肩透かしだった。でもキャラが的には凄く綺麗な収まり方でもあると思うので満足ではある。無敵のラスボス感は至高。

 

 見ているときにずっと、最終的には花火と麦は付き合うんだろうなと思っていた。思っていたわけだがそうならなかった。なんか泣きそうだったのを覚えている。最後のモノローグで本物本物と言いまくってと思うが、あくまで花火と麦の関係は仮的なものであるのがなんとも言えない切なさを含んでると思う。色々と共有したはずなのに、しっかりと説明できる関係ではないというのが、もう泣きそう。結局そこまで影響しあってない気もするし、僕の見当違いだったのだ。